内容詳細
絶対儲かる「値上げ」のしくみ、教えますとは?
「絶対儲かる「値上げ」のしくみ、教えます」とは、儲けたいなら「値上げ」すべきだと提唱する一冊です。
マーケットが二極化し、激しい価格競争の中で「値上げ」は経営者としても勇気ある決断が必要です。
しかし、どこで買っても同じ物であってもそうでなくても、お客さんに提供する「価値」を高めることで「値上げ」は可能です。
値決めは経営、と言いますが、顧客満足度を最大にした上で最大限高く売って利益を最大化し、その利益を自社の強みを磨くことに投資することでさらに顧客満足度が向上する事は、弊社も体感してきた事実です。
ここでは、本書籍の中から特に役になった3つのポイントを上げて紹介します。
石原 明 ダイヤモンド社 2015-09-04
ポイント1:値下げは「最悪の経営手法」(P.50~)
値下げ=商品・サービスに自信がない証拠。自ら首を絞めかねません。
100万円の工事で粗利30万円あったとします。80万円に値引きしたら粗利は10万円になります。
粗利の差は実に3倍。100万円の工事1件とる場合と同じ粗利は、80万円の工事の場合3件も契約しなくてはなりません!
それだけでなく、工事の管理手間やクレームやサポートの増加、人もお金も余計にかかるリスクも上昇します。
アフターメンテナンスも考えたら値下げするくらいなら、商品・サービスの価値を高めて、逆に値上げをして適正利益でより良いサービスの提供をしたほうが良いと思いませんか?
130万円に値上げした場合を見てみまそう。粗利は60万円に増えます。つまり単純に2倍になります。
契約数は半分になっても利益は同じ、逆にクレームやサポートのリスクは半分になります。それだけでなく、管理数が減ることで目が届きやすくなり、お客さんとのコミュニケーションやアフターサービスも強化でき、「値上げすることで喜んでもらえる」、結果として紹介やリピートが増えるという「善の循環」が作れます。
- 値上げをすることでより良いサービスが提供できる、そのサービスを「価値」だと感じる顧客が集まり「善の循環」が生まれる
ポイント2:価格を決定する3つの要因(P.98~)
- 原価を含めたコスト
- 他社との比較
- その製品やサービスが持つ価値
この3つの要因がありますが、提供側は原価が安いならば売価も安くすべきだ、とか、ライバルが値下げしたからうちも値下げだ、とか、お客を無視して値決めをしてしまいがちです。
しかし、最終的に買う・買わないの選択はお客次第。原価100円でも1万円で販売してもお客さんが買いたい、喜んでくれるならば問題はありません。
むしろ、安いと買いたくないという商品やサービスもあります。1円でニューヨークにいける飛行機は明確な理由がなければ逆に不安ですよね。
逆に100万円しても安心で快適、それ以上の価値があるならば申込みは殺到することも有り得る話なのです。
- 価格は売り手が決めることですが、売れるか否かはライバルではなくあなたのお客(買い手)次第なのです
ポイント3:「一般的な価値」と「顧客特有の価値」(P.123)
一般的な価値とは誰でも理解できる価値。
- 手間暇かけてる
- 希少品、専門家が監修、長い歴史がある
- 有名人が愛用、話題
- 他で買えない、手に入りにくい貴重なもの
- 特許がある、開発ストーリーがユニーク
- 頑丈で保証付き
- 緊急対応が早い
などです。
同じ商品でも、トクホ、モンドセレクション、人気No.1、あの○○さんが愛用とあると手に取りやすいですよね。
顧客特有の価値とは買う人にとって買うものがもたらす価値。
商品やサービスに情報を加えて販売するのも一つの方法です。
- スポーツカーや最新ファッション・・・かっこいいと言われたい。
- 見た目がユニークでレア・・・SNSで「いいね」が欲しい。
- 一流レストランで食事・・・相手に気に入って欲しい。
など、裏の欲求に反応するような「気づき」を与えられるかがポイントになります。
その上で大事なポイントは、
- 顧客の選別
- 顧客へのメッセージ
になります。ターゲットを絞りきることは最重要ポイントです。
例えばコンパクトに畳めるベビーカーを販売したいとします。
「女性向け」だけでは弱いです。「子持ちの女性向け」、これでも普通ですよね。
まちなかで声かけて振り向かせるレベル、「ベビーカーで肩身狭い思いしている30代のママ」という形で絞り込んで行くことで、ターゲットに「響く」のです。
「ベビーカーで肩身狭い思いしている30代のママ」に「電車やバスでも邪魔にならない片手でコンパクトに簡単にたためて便利」という価値を伝えることで、他のベビーカーよりも高値で販売できる、という事です。
このような説明を十分にできないと、良い商品やサービスが価格競争に巻き込まれてしまうと、本書でもありました。
今すぐチェック!
- ターゲットを絞り込み出来ていますか?
- 顧客目線で十分に価値が理解されてますか?
まとめ
この本は値決めに絞り込んだ「お客さんのために値上げをすべき」と解説されたノウハウ書です。実際の例もあり、分かりやすくなっています。
デフレの中で値上げは本当に難しい決断が必要ですが、価格に関係なく取り組むべきは「価値を伝える」というメッセージ力の向上です。
これは社長ブログでも同じく言えます。社長がブログを通じて自社やあなた自身の「価値」をより魅力的に発信できたならば、値上げは容易になります。そのためにも「ターゲットの絞り込み」を明確にすることは必要不可欠です。
- 粗利が低く悩んでいる社長・経営者におすすめ。
- 価格戦略の重要性や考え方が理解できる。
- 具体的な戦略と戦術は個別に判断が必要なので、鵜呑みして実行するにはリスクが有る。
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「値上げは、正しい企業努力である! 」
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「お客様が離れていってしまうのではないか。そのせいで経営が行き詰まってしまうのではないか」
そして必ず答えるのが、
「お客様が全体的に減ってしまったといったことはまったくなく、ほとんどの企業で売上と収益が向上します」
BtoB、BtoCの事業モデルに関係なく、ほぼすべての企業で値上げできます。
上げ幅の大きいケースでは、もとの10倍以上の値上げもしました。顧問先から出版を辞めてほしいと嘆願されるほどの内容が本書にあります。
この本は、すべての会社のバイブルとなるはずです。
posted with ヨメレバ
石原 明 ダイヤモンド社 2015-09-04