内容詳細
1点突破全面展開で仕入先を開拓する
仕入先開拓で言うと、新商品、新カテゴリ商品を取り扱うためのメーカー開拓と仕入元となる仕入先開拓になるわけであるが、互いに重なる部分が多いので両者を絡めて紹介したい。大前提の戦略は「1点突破全面展開」である。
メーカーにどれだけの発言権があるのかが重要
メーカーが先か仕入先が先かは状況により異なるが、弊社では両方のケースを経験している。どこのメーカーにも決まった仕入先があると思うが、その担当者(仕入先会社)はメーカーにどれだけ発言権があるだろうか?発言権の無い会社と取引をしていても、これからはじめるビジネスを長期間でやっていくのであれば、のちのち苦労することになるので、ここでは思い切って仕入先を検討することをお勧めする。
どんな仕入先を選んだら良いのか?
ではどんな仕入先会社と付き合えばよいのか?
御社が仕入れようとしているメーカーの商品をどれだけメーカーから購入しているかが重要になってくる。たくさんの取引をしていれば、それなりの発言権をもっているからである。
このような取引先を見つけるための開拓方法であるが、まずは終わりのない作業となることを覚悟していただきたいと思う。弊社でもメーカーや仕入元との交渉は日常業務となっていたからである。
しかし最初の一歩を踏み出すことができれば後は楽になるだろう。一度踏み込み売上が出てしまえば、発言力をもってメーカーに対し仕入元を紹介してもらうことも可能になるためである。
★ポイント★
まずは、自社の現状をマーケティングしてみてください。強いところ、弱いところが浮き彫りになります。その上で効率よく開拓することが最大のポイントになります。
少しでも大きい仕入先を1点突破で開拓する方法
最初の一歩は手探りになってしまうが、まずは少しでも大きい仕入先を開拓する方法(1点突破)を紹介する。御社の既存の仕入先の中で、出来る限り御社がイニシアティブを持てて、なおかつそれほど取引をしていない仕入先はあるだろうか?
その問屋で主に仕入れているメーカーの担当者を呼び出して欲しい。これからのプロジェクトとして担当者の上司と話をしたいと説得するのである。(リフォームの受注機会を増やす目的であれば小さな問屋でもOKである)担当者の上司は課長クラスと話して欲しい。メーカーの課長クラスであれば、ある程度のエリアをカバーする商社を課で担当しているからだ。ここでのポイントは課長(部長であればなお良いが)クラスに話を持ち込むということ。
担当者レベルでは、担当している商社も限られているため、これから御社がはじめるビジネスモデルよりも自分の数字(売上)欲しさに、既存の商流(現在の担当問屋)ではじめようとすることがほとんどだからである。課長、部長クラスであれば、かなり広域な販売エリアの数字を任されているため、管轄内で最も有効な仕入先を紹介してもらうことが可能になるからである。
安売り前提で安く仕入れしたいという交渉はNG
メーカー上司に話をもちかける際の注意点をあげると、やはり「今流行りのネットで安売りをはじめるので、安くしてくれ」などとは言って欲しくないということだ。自社でどれだけサポート出来るかなどメーカーにとっての不安を取り除くしっかりとした根拠が必要だからだ。大きなメーカーであればあるほど動かしにくいのでこの点は注意していただきたい。
★ポイント★
販売を強化する上で、メーカー・商社交渉で優位に立つ力を持てるかが勝負の分かれ目になります。メーカー・商社との関係は常に良いものにしておきましょう。
仕入先やメーカーがフォロー出来ないところは自社でサポートする姿勢を示す必要がある。売上も出ていない状況ですべてを任せることは弊社の経験では非常に難しかったからである。また御社と仕入先とメーカーが三位一体となりサポートできるエリア以外には手を出せないのだ。
このエリアを超えてしまうと、クレームが起きたとき、メーカーも対応が出来ないため相当迷惑をかけてしまうこととなる。大きな問題に発展してしまうと、商売自体も出来なくなる可能性が出てきてしまうのだ。この点は是非注意が必要である。
この問題で事実上取引停止となった会社も多く知っているからだ。
★ポイント★
あくまで売りっぱなしにしないことが、重要な点です。施主は素人です。プロである皆さんで確実なフォローができる範囲で確実な商売をしていきましょう。
1点突破したら全面展開
仕入先の見つけ方を紹介したが、この仕入先を見つけたら(1点突破したら)次は横展開(全面展開)である。新たに加わった仕入先会社は、少なくとも以前の仕入先よりは大きな会社の可能性が高いはずである。
当然メーカーから紹介されたわけだが、そのメーカー以外にもパイプの太いメーカーがあるはずだ。その仕入先からメーカーを引っ張り出そう!ということである。
今度はその仕入先担当者経由で、パイプの太いメーカー担当者を呼び出してもらい特価をだしてもらおう。やり方はいままで説明したとおりである。ここで数メーカーと取引が可能となるわけだ。この段階まできたら一度成果を出すためにも、頑張って売ることが必要になる。さらに大きな仕入先へと気持ちは焦るが、実績を出すのが先である。
★ポイント★
ココまで来たら、あとは販売量で実績を作るのみ。ココでの実績次第で次にステップアップも可能です。また、クレームを「ゼロ」に押さえ、確実なフォロー体制であることも同時に示す必要があります。決して売りに走りすぎず、確実なところで、かつたくさんの販売をできる仕掛けをしていきましょう。