メーカー施工の基礎知識
- メーカー施工とは、文字通りメーカー指定の組み立て施工のことを言う。
–トイレや洗浄便座、洗面化粧台、照明器具など建築工事側で行われることが一般的だが、システム商品(システムキッチン・システムバス)やエクステリア商品・家具商品などは、施主支給販売においては、メーカー施工が一般的となる。
- 建築工事をしている会社ならユニットバスであれば水道屋、システムキッチンであれば大工や、場合によっては監督が組み立てている会社もある
- キッチンやバスであれば、メーカー施工は商品を指定された配管や配線にもとづき組み立てする作業だから、搬入される前に、メーカー施工(代理店施工)スタッフが現場調査に伺う。その段階で、施工当日までの配管立ち上げ位置や配線の打ち合わせをする。
- 商品+組立を施主支給会社が段取るスタイルであれば、施主の費用負担は若干増えてしまうが、施主支給会社側で手配できるので確実だし、不具合が生じた際、トラブルを避けることができる。
- 施主支給では通常、給排水給湯などの水道配管工事と、電気配線、換気などの電気工事と、ガス配管工事などとメーカー施工を区別して考える。
メーカー施工の工事区分例
システムキッチン
システムバス(ユニットバス)
メーカー施工の工事区分と責任区分を理解する
- メーカー施工編で最も重要な責任区分!施主支給品のシステムキッチンやシステムバスなどは、取引する代理店等によるが、メーカーの施工による組立施工が利用できる。 簡単なシステムキッチンの場合、大工さんでも組み立てられるケースがるが、システムキッチンでも上位グレードの高級タイプになると大工さんでは組み立てられても傷をつけてしまったりするケースがあるのでメーカー施工が安心である。
- 特にバスに関しては、メーカー施工・代理店施工を絶対にお勧めする。メーカー施工といっても各地域でメーカーから認定(研修)などを受けた業者が施工するのだが、そもそもバスについては、メーカー自体がメーカー認定店による施工を前提としているため、施工説明書は付かないことがほとんどだからである。
- メーカーによって微妙に施工方法も違うため、ちょっとしたところでのミスがのちのち大問題となることも予想されるため、一般のお客様へはそれぞれのメーカー施工をお付けすることをお勧めする。
★ポイント★
メーカー施工をムリして外すと、あとで多大な被害を被ることも。ユニットバスは絶対に施工付が基本です。
- メーカー施工をつけることで、事前に現場調査に伺うことになる。その際、打ち合わせ前の段階で施工区分、責任区分を明確にすることができますので現場でのトラブルを防止、リスクヘッジが可能となる。
- メーカー施工を利用することで、組立に関する責任はメーカーとなるので、責任区分を明確にすることができる。(ユニットバスのパッキン施工の不備で水漏れを起こせば、メーカーの責任となりますし、それ以外のつなぎの部分であれば、水道工事業者の責任という形。)この部分は施主支給をする上での一番重要なところになる。
★ポイント★
事前現場調査の結果は必ず報告してもらいましょう。
メーカー施工にするメリット
- メーカ施工を利用しない場合、納品されてきた商品を確認(検品)し注文した商品がすべてあるかを確認しなくてはなりません。メーカー施工を利用すると購入者様の方で予め設定した納期に、メーカー施工スタッフが商品の搬入と同時に組み立て施工を行います。
- 通常のシステムキッチンでもダンボールで相当数のアイテムが納品されます。それをひとつひとつ検品するのは至難の業。メーカーに責任施工を依頼するほうがリスクは少ないのです。
★ポイント★
労力とリスクが減るという大きなメリットは非常に重要です。ぜひ活用しましょう。ちなみにデメリットは価格が高いことですが、価格以上の価値はあると思います。
追加工事が発生した際の対応方法とは
- メーカー施工を利用し、追加工事が発生した場合、小額の範囲である場合は、先に現場対応をし、追加工事後に追加請求される場合がある。
- 無用なトラブルを避けるため、事前の契約・受注時に追加部材・工事が発生する場合があり、追加での請求があることを事前に相互に了承・確認をしておくこと。
★ポイント★
工事途中での追加部材や工事は現場につきもの。そんな時は現場納期最優先で動くため、後請求の場合も。もちろん高額でなければというお話です。事前に必ず相互に確認と理解をしておきましょう。